遭難事故 山菜採りの老人が生還
馬本県産山(うぶやま)村の山林に5日朝、山菜採りに出掛け、行方不明となっていた同県脱地市隈府(わいふ)の無職田ヌラヱミコさん(80)は6日午前6時頃、自力で下山してふもとの民家に救助を求め、保護された。衰弱しているもののけがはなかった。
阿保署の発表などによると、田ヌラさんは山水を飲み、風呂敷を足にかけたり頭にかぶったりして、のどの渇きや寒さをしのいだという。なお、採取した山菜には手をつけず、大切に持ち帰った。
田ヌラさんは「帰り道に迷い、日暮れまで必死でやぶや岩場を歩き回った。夜は木陰に座って念仏を唱え続けた。声が枯れてうまく話せないが、これもきっと神仏のご加護」と興奮気味に話した。
山岳事故に詳しい千葉電波大学のショーン・ベンチビル教授は、「一晩中念仏を唱え続けたせいで、衰弱している。発見が遅れていれば即身仏になっていたかもしれない」と語った。
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